イノウエサトルのブログ

March 18, 2013

ホームページができました

事務所を開設して9年が経とうとしています。

ようやく、ホームページを作成しました。


http://www.inouesatoru.jp/


作成してくださったのはエフデイの石川さん。

常に更新するために、ブログのようなホームページにしたいという僕の願いをふまえ、キッチリと仕上げてくださいました。

このブログは「オールドブログ」と名付け、このままの状態で保全します。

ただ、新しいホームページのワークス(作品)カテゴリーで、随時リンクをかけるなどして、活用していきます。

今後は、新しいホームページにて、大きな写真とともに、最新のイノウエサトルを発信していきたいと考えています。

これからも、引き続きご愛顧のほど、よろしくお願いいたします。

July 28, 2012

愛するモノとの出会い

この仕事をしていると、強いこだわりをもつ方と出会うことが多いように思います。

以前、僕がリフォームを手がけたGTビル※のオーナー、吉田さんもその一人。浄水通りの美容室、SUITEのオーナースタイリストです。

吉田さんはかなりマニアックな家具オタク。有名な名作や、無名ながら彼の目にとまった名品を沢山所有していらっしゃいます。

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↑坊主頭だった頃、僕の顔写真をみて「この人ならよい仕事をしてくれそうだと思った」と依頼してくださいました。

先日髪を切ってもらっている時に、お子さんが大きくなってきて手狭になったので、家具コレクションの一部を放出したいと相談をうけました。

皮のエッグチェア、ポールケアホルムPK22(革張りが2脚、籐編みが1脚)・・・そして、無名ながら逸品だというソファなどなど・・・他にも肘掛つきのセブンチェアや照明、チェストがあるそうです。

そこで、僕のクライアント数人にお声かけしました。

設計を進めるG-AO houseのクライアントご夫婦は、なんと革のPK22を2脚と、無名のソファを即決で購入されました。

このソファは、吉田さんが北欧家具を扱うNESTのオーナーのモノだったのを、頼み込んで購入したとか・・・

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家具オタクから家具オタクが奪うようにして手に入れたのであれば、間違いない品なのでしょうけど、中古にしてはびっくりするような金額でした。た、高い・・・この金額聞いて即決したの?

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でも、これが愛するモノとの出会いなのでしょう。こいつを愛してる!と心から思えるものと出会えることは、モノであろうが者であろうが幸せなことです。

「これらの家具が生きるように設計してください♪」

と言われ、プレッシャーとハードルが一気にあがりました。僕がつくる建築も愛してもらわないと!

でも、クライアントが愛していたモノが、別のクライアントのモノになり、僕の設計に影響を与えようとしている・・・こんな連鎖は悪くない。家づくりの素敵なストーリーが一つ加わりました。


(※美容室部分はケース・リアルの二俣公一氏が担当。僕はビル改修と住居部分を担当。)

スイート SUITE
福岡県福岡市中央区薬院4-8-5 gtビル
092-531-5252

July 23, 2012

ジュン

1ヶ月前に引き渡した(仮称)山口の家にお邪魔してきました。

ここ最近の暑さの中でも、快適な温熱環境が実現できていることを確認できました。新しい生活にも少しずつ馴染んでいらっしゃるようで一安心です。

そして、可愛い子猫が家族に加わっていました。

6月に拾ったので、June・・・ジュンと名づけたそうです。

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この新居でジュンが家族に加わったことは、僕の役目を終えた、という達成感をより強くしてくれるものです。

このプロジェクトは、道路建設により土地の大半と家屋を徴収され、余った細長い敷地に建て直すというものでした。

先祖代々、大切に引き継がれてきた土地が奪われること、住み慣れた我が家を壊されること・・・想像を絶する哀しみを乗り越えてできた家です。

ようやく土地徴収を受け入れ、新居に移ることを決意した矢先、さらなる悲劇が家族を襲いました。

さつきと呼んで可愛がっていた愛猫が、新しく完成した道路で撥ねられ亡くなってしまったのです。

ご夫婦の哀しみ、喪失感を、家屋解体の時に続き目の当たりにしました。

道路建設で失われた住環境は、微力ながら僕が関わらせていただくことでなんとか準備できました。でもそれはあくまでも物理的な「器」。失ったものの一部でしかありません。

ジュンに目を細める施主ご夫婦をみて、器の「中身」も揃いつつあるように感じました。僕の設計した建物が、脈動し始めたように思えました。

そんな、ちょっと嬉しい出来事でした。

July 14, 2012

バジルの死

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「あれー?もう枯れとるー。」

長女が、一輪挿し用の花瓶を見ながらブツブツ言ってる。

よく見ると、こ汚い草が一本挿してある。

どうした?と聞くと、一昨日挿したバジルがもう枯れている、と言う。

(なんでバジルの一輪挿しやねん)

と心でツッコミながらよく見ると、、、逆さま。このバジル、天地が逆さま。

まるでバジルのヤツハカ村。

水を欲する根っこは、からっからの空中に、そして水分を蒸散させる側の葉は、水でひたっひたに。

もっとも悲惨な死がそこにはあった。

逆さまやぞ?それ、と言うと、、、

バジルをつまみ、しばらく見つめたあと、こちらに振り向き、テヘペロ顔。

小2クオリティなのか?B型クオリティなのか?

父はとても心配です。

July 7, 2012

ラガーシャツのトラウマ

「君はデザインの基本を分かってないな。横ボーダーはね、横の広がりを強調するのだよ。今の君がラガーシャツ着たらダメだろ。」

アメリカ留学を終えて、でっぷりと太った僕にいただいた、D教授からの愛に満ちた、ありがたいデザイン講義でした。

でもそれ以来、ボーダー模様の服を着ることはトラウマに。

今朝、15年ぶりに体重の十の位の数字が1つ下がりました。(ちなみに百の位は今までもゼロでしたよ)

ということで今日はボーダー復活記念日。

そして、ブログ復活記念日???


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April 2, 2012

新年度

新年度になりました。

1年の1/4が終わったなんて信じられないくらい、年が明けてからあっという間でした。

当事務所は、今まで事務所と僕をがっちりと支えてくれた天本氏が新境地で活躍すべく、退社しました。

2年目に突入する吉井崇と、井上理英子の3人体制で進めて参ります。

天本が抜けた穴は大きいしとても寂しいですが、立ち止まることはできません。

今まで以上に良いモノをつくるべく、邁進していきたいと思います。

今後ともご指導のほど、よろしくお願いいたします。

January 30, 2012

OH!イエイ

ブルーマンディ。

今日は特にブルー。

RKB毎日放送「今日感テレビ」、住宅を扱う特集の「OH!イエイ」放送日です。

時津のOLU Houseの取材を受けたのが2週間前。

取材を受けることは昨年末からわかっていたことなのに、年末年始の暴飲暴食でダイエット失敗。パンパンに膨れた顔で公共の電波に乗らせていただきます。

なんのリハーサルもなく、いきなりカメラは回り、頭が真っ白な状態で何を喋ったかよく覚えていません・・・

でも、レポーターの田畑 竜介さん、川添 麻美さん、撮影班の皆さん、とても良い方達で、楽しい時間を過ごすことができました。

いわゆる「建築メディア」とは全く異なる媒体で、僕達が作った建築がどのように伝わり、どのような反応があるのでしょうか・・・


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January 18, 2012

新しい温熱環境

オルハウス住人ジョゼ。主人の腕で暖をとっているところです。

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昨年末完成したオルハウスは、コンクリート躯体にガイナという断熱塗料を塗り、3キロという小さな蓄熱暖房機だけで初めての冬を凌いでいます。エアコンもつけていませんから、決してポカポカと暖かくはないのですが、とりあえずワンシーズンはこれで凌いでみるとのこと。

空調計画など設備設計でお世話になっている、シード設計社の鶴さんにガイナの話をした時は、「そんなもん、効くかー!」と一蹴されました。鶴さんは、僕が思うに全国レベルの設備家。

今までの「断熱材」という概念からすると確かに僕も不安だったのですが、オルハウスでは施主のご理解と協力を得て、ガイナだけに頼った住宅となりました。

先日、鶴さんをオルハウスに案内したら、その効果を認めてくれました。

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氏のブログでその体験を綴ってくれています。

力強いパートナーを得て、住宅の温熱環境の概念を劇的に変えれるかもしれません。

研究会を発足するぞ!

「吾輩は設備設計である」
http://blog.goo.ne.jp/tsurumasumi/e/418b1242a96fd2788088d01bc17667be

January 16, 2012

深く思考する

FacebookやTwitterでの投稿がどうしてもメインになってしまい、一年以上もブログ更新をサボっていました・・・

これはどうやら僕だけではないようで、web上での情報発信は、皆さんSNSに移行しつつあるようです。ブログを更新しなくなったという話をよく聞きます。

ブログは、机の上でパソコンに座り、じっくりと書きしたためるという感じであるのに対し、FacebookやTwitterは、iphoneなどから更新できるという手軽さがあります。

昨年は、現場監理が重なり出歩くことが多かったこともあり、どうしてもその手軽さに頼ってしまいました。

その時、その場所で経験していることや考えたことをリアルタイムに発信したり共有するという楽しみを、スマートフォンやSNSの普及はもたらしてくれます。しかし、深い思考を伴った文章というのはなかなか書けません。

深く思考すること・・・建築をやればやるほど、この重要性を再認識させられています。

ブログと仕事の上での思考は関係無い話ですが、こうした情報発信の話ひとつとっても、少し落ち着いて、じっくりと取り組む姿勢をより強めていきたいと思います。

ということで、ブログを少しずつ再開します。

今後共よろしくお願いいたします。

September 23, 2010

バルバラ・カポキン国際建築ビエンナーレ

バルバラ・カポキン・・・最近覚えた単語です。

覚えるまでだいぶかかりましたが、いったん言えるようになると、とても良い響き。

♪バルバラ・カポキン
♪バルバラ・カポキン・・・


我らが師、窪田勝文氏がスピーカーとして参加するということで、バルバラ・カポキン国際建築ビエンナーレ 日本巡回展・記念シンポジウム 「地方からの発信」を聴きに東京に行ってきました。

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