« April 2010 | メイン | June 2010 »

[May 2010]

小さな段差

gazebo houseが家づくりプロデュース会社ASJの広報誌、A-style巻頭に掲載されました。

#042です。ASJ会員の皆様にはそろそろ届くかと思いますのでぜひ御一読ください。

掲載にあたって、一ヶ月ほど前にASJの方から取材を受けたのですが、施主ご家族に色々とインタビューが進む中、とても印象深い話があったので紹介します。

それは、「一番お気に入りの場所はどこですか?」という質問に対する奥様の回答。

「ワタシはここです!」と言ってチョコンと座られたのは、キッチンとリビングダイニングの間にできた小さな段差の部分。

RIMG10090

こうした段差は通常、建築計画学上はあまり望ましくないものです。

取材で初めて訪れたASJの方も、この段差はいかがなものか?と、とても気になった場所だそうです。

この段差が生じた理由はいくつかあるものの、一番大きな理由は黒い塊として見せているボリューム(塊)の壁を強調するため、というデザイン的なもの。

013
↑段差、判りますか?

設計中に段差について説明すると「なるほど!OKです!」とこちらが面食らうくらい即座に理解し承諾してくださり実現したワケですが、やはり少し気になっていた場所です。

でも、そこはいつの間にか奥様のお気に入りの場所に。

「な~んか落ち着くんです。」

促されて僕も座ってみましたが、なるほど、なんか心地よい。

こちらが意図していなかった「場」を発見して好きになってもらえるというのはとても嬉しいものだなぁ、と思いました、が・・・

意図した部分を気に入ってもらっているかどうか確認し忘れました。

マキガイハウス(?)

tunnel 02

長崎県某所で、新しいプロジェクトが始まります。名付けるとしたらマキガイハウス・・・かな。

プロジェクトのパートナーはASJ長崎スタジオ(武藤建設)さん。

read more "マキガイハウス(?)" »

ツチノコハウス現場レポート20100519

photo

先週の現場からちょうど一週間。ボードが貼られ、壁が姿を現しました。

壁の傾き具合はバッチリ。2層分の高さを持つ壁が少し傾くだけで、圧倒感と同時に軽やかさのようなものが感じられます。

開口部にはまだブルーシートが被せられているため、青い光が空間を満たしており、幻想的な雰囲気。


2階から
photo

この工事段階では滅多に感じないことですが、ゾクっとしました。

お施主様もブログを更新されています。
ツチノコハウスブログ(←クリック)

4BB実施アップ間近

歯医者の帰りに事務所に寄ってくれたムスメが覗き込むこの模型は・・・

RIMG10602

read more "4BB実施アップ間近" »

ツチノコハウス現場レポート

RIMG10286

西海市で進む(仮称)ツチノコハウス(FORZAプロデュース)。

外回りを中心に進んでいた工事は、いよいよ内部に移りました。

天井や一部壁にボードが貼られ、徐々に空間の様子が認識できるようになってきています。大きな吹き抜けや開口部によって、ダイナミックな空間ができるのは間違いないようです。

RIMG10291

同時に生み出したいのは、直角や並行な壁がほとんどないプランが生み出す「柔らかさ」。

08%20%E5%AE%9F%E6%96%BD%E5%B9%B3%E8%A9%B3%E4%BC%8F%E5%9B%B3%20020%E5%B1%B1%E5%B4%8E%E9%82%B8.jpg

ランダムに独立性を高めて配置された壁が林立し、その隙間から光が入ってくる空間は、「守られる」「囲まれる」という感覚が少し弱まり、柔らかく「包まれる」感覚が生まれるのではないかと期待しています。

この日は、壁の傾き具合をチェック。平面だけでなく、立体的にも壁の小口部分を少し傾けることで、いつも見慣れた壁の強さを弱め、柔らかさを生み出すことに繋がると思います。いや、逆に「強さ」が生まれるのかもしれません。経験値ではなく、イマジネーションに頼って決めていく作業は楽しくもありますが、頭を掻きむしるくらい悩み・・・

施主もどんな空間ができるのかワクワクしていると思いますが、実は僕たちもなんです。

RIMG10293

来週はもう少し内装工事が進んでいることでしょう。今回決めた傾きの効果が確認できるかもしれません。

RIMG10288