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タバコミュニケーション

山口県山口市で「おもかげの家」と名付けたプロジェクトが進んでいます。

国体に向けた道路開通によって土地の大部分を県に徴収され、残った部分に建て替えるという内容です。

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残る敷地内には百数十年この地域を見守ってきた蔵があり、これだけは解体から免れました。この蔵はデザイン上の重要なモチーフとなります。

県との土地売買契約など微妙な問題があったため、今まではブログに載せるのも控えておりました。

いよいよ契約も済み、ようやく公にできる段階になりましたので今後少しずつレポートしていきます。

今回の打合せは、構造家の高嶋さん(Atelier 742)と設備家の鶴さん(シード設計社)という最強設計チームを従えて臨みました。

鶴さんは設備設計にあたり、ヒアリングシートを持参して事細かに施主ご夫婦にインタビューをしてくださいました。

質問の一つ、

「喫煙は室内でなさいますか?」

に話が及び、施主ご主人と鶴さんが愛煙家であることや、愛煙家にとっていかに暮らしにくい世の中になったか、宅内でどのようにたばこを吸うか、といった会話が進むと・・・

「あぁ、もう辛抱たまらん!」

とご主人が席を立ち、吸いに行ったのかな、と思っていると・・・

大きな灰皿を持って現れ、

ドン!

と机の上に置きました。

鶴さんはすかさず胸からタバコを取り出し

「あ、それではお言葉に甘えて・・・」

と、ふたり仲良くプカプカ。

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最近ではなかなか珍しい光景に思わずカメラを取り出しました。

少なくなってきた愛煙家たち。喫煙ブースに押し込められて、肩を寄せ合って吸う姿をよく見ます。そして、そこにはどうやら虐げられている者同士のコミュニケーションが生まれるようで、その点については羨ましくも感じます。

鶴さん、タバコミュニケーションで施主のハートはキャッチできましたでしょうか。「おもかげの家」で、最高の温熱空気環境を創りだしてくださいませ。

Comment [3]

鶴さんです:

最強チーム?重い責任を負うことになりました
写真のほうは 頭髪的アングルでいえばやや不満が
のこりますが・・・・
こんなシーンを面白いと感じるイノウエさんの感性に
期待をよせつつ 僕も期待にこたえないといけないですね
今回はとくに”総合的視点”に立つことが最重要と感じていまして。 高級住宅のベースになるような感じかな  と
感じているところです

gazebo 母:

この光景、最近見ないですね!
子供の頃、親戚が集まれば必ずこんな感じでした。

先日、gazebo houseで親戚が集った時は、
主人と義父、外でプカプカと吸っていましたよ^^

ガラスの灰皿、久々に見ました!

イノウエサトル:

>鶴さま

写真は厳選の結果これですので、どうかご容赦を^^
”総合的視点”・・・とても重要ですよね。その結果を楽しみにしております。

>gazebo母さま

ガラスの灰皿・・・色々とイメージを想起しますよね。B級ドラマで殺されるヒドイ男は大抵がこのガラス灰皿でガッ!と。もしくは写真をこの上で燃やされるとか。

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