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メジロの死

新居に引越して2週間目に突入したgazebo house(旧トレコロハウス)。

新居では、様々な事件がおこります。

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空が雲に覆われて冬に戻ったような日が続くこの一週間、ガラス張りの部屋は寒くないかな・・・と気をもんでいた矢先。

Twitterから、gazebo奥様の悲痛なつぶやきが流れてきました。

許可をいただいて、先日の「つぶやき」を引用します。

昼間、1時間ほど外出して帰宅したら、ベランダに二羽のメジロが横たわっていた。片方のコはまだ危篤状態。我が家の窓に激突した模様…

カーテン閉めようか?と息子に聞くと、頑張れって応援すると言うのでそのまま見せていた。すると、急に息子が「ママ!何でもいいからピアノ弾いて!!」「メジロさんに聞こえるように!早く!」 「死んじゃダメだよー」とシクシク泣きはじめた。

僕達のおうち、建てないほうが良かったのかなぁ…と呟く息子に、何と返していいのかわからなかった。明日、メジロさんのお墓作らなきゃ。(略)

その後、危篤状態のメジロさんも他界されたとのこと。

南北両面ガラス張りというgazebo house最大の特徴が、尊い2つの命を奪ってしまったようです。ニ匹は、じゃれ合いながら飛んでいた恋人同士だったのでしょうか。

「僕達のおうち、建てないほうが良かったのかなぁ…」

設計者としては、とても胸が痛む言葉・・・

古代ギリシャ人が建築に植物をあしらったのは、建築という行為が、彼らが神が宿ると信じている自然を犯すことへの贖罪であった、という小咄を持ち出すまでもなく、建築は何らかの形で自然破壊を伴います。

「食べる」という行為は、他の生命の犠牲の上に我々の生が成り立つということを説明しやすいのですが、「住む」ということはそれがなかなか顕在化しません。

鳥が死んだから、ガラス張りにしたのは間違いだった、とは思いませんが、常に意識すべきでありながら、心の片隅に追いやってしまっている問題に気づかせてもらう事件でした。

gazebo奥様とご主人には、お墓の代わりに小さな木を植えませんか?と提案しています。

失われた命が別の命を育むという仕組みを見せてあげることこそが、悲しむお子さんたちのせめてもの慰めに、そして学びになるかと思います。

親自然度の高いgazebo house。ここで育つ二人のお子さんには、自然の優しさも厳しさも感じながら育っていってもらえればと思います。

それはそうと、まずは激突を避ける方法を考えねば。

諸兄の皆様・・・良い知恵をください。

Comment [3]

通りがかりの者:

通りがかりの者ですが、こういうのありますよ。
http://ameblo.jp/doubutu/entry-10130052181.html

筆者:

通りがかりの者さま

大変有用な情報をありがとうございます。
リンク先のブログもとても興味深いです。

でも、結構簡単なこと(失礼!)で意外と防げるんですね。

河崎寛史:

ご無沙汰しております。
お元気でしょうか?
独立前の話ですが山のふもとの建物で部分的に南北両面ガラス張りの建物を設計しました。
緑豊かな森の中で木々のなかを通り抜けるような通路をと思い、ガラス張りの通路を作ったところ工事中からなぜか鳥の死体が落ちていたりガラスに鳥の激突の跡が残っていたり・・・。
まずは鳥避けのマグネットをいくつか設置しましたが全く効果なく・・・結局フロストのカッティングシートを(2cm角ぐらいだったかな)何千個か作って数十センチおきに貼りました。3人で2日かかりました。
当時、建築雑誌で山の中にかっこいいガラス張りの建物があって自然と共存云々とか書いてあり、素敵だなぁとか思ってデザインしたのですが、いま思えば当然人間目線の理屈でした。鳥にはガラスは見えないらしいです。とりあえず何か貼るか置くしかないのじゃないかなぁ。

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