駒形克己の青
ブログ記事使いまわしシリーズ第三弾。
駒形克己の青を見て「近代日本的な色」について思いを馳せる
画像は娘の元・愛読書「ごぶごぶ ごぼごぼ」の1ページです。僕も大好きな絵本の1つです。
作者の駒形克己さん(ホームページ必見!)は絵本作家というよりもアーティストです。子供向けの作品が多いのですが、大人でも欲しくなるものばかり。
最初みた時は、そのあまりの抽象画ぶりに「子供が好きになるかな?」と少し心配になりました。その心配は杞憂でしたが。
もう1つの印象は、「とても日本的な色使いだな」というものです。
日本的といっても、いわゆる伝統色というわけではなくて、どちらかというと「外国の色使いってイイよね。なかなか国内にこういう色が無くってね」という比較対照になる近代日本の色なのです。
例えば、ミッフィーのディック・ブルーナが使う色は僕の中で「外国の色使い」代表のようなものなのですが、かなり濃い、しっかりとした印象の色を使います。
対して駒形克己さんは、からっとした、軽い感じの、誤解を恐れずに言えば奥行きの無い色を使っているように思います。
建築で言えばちょっと色にこだわってみました!という公団の団地のような・・・カラフルなんだけど、誰にも文句言われないし、誰にも褒められないという当たり障りの無い色使い。あぁ、日本的色使いだよね、といつも思います。
同じ「日本的」印象でもカラフル団地には失礼ながらネガティブなものを感じ、駒形さんの「ごぶごぶごぼごぼ」には何か学ぶべきものを感じる。
グラフィックは単純に色だけを分析して評価できるものではないのですし、「外国的/日本的な色使い」という僕の何の根拠も無いカテゴライズもとても危険です。建築とグラフィックも一概には比べられません。
今日のログは、何となくもやもやと頭の中にあるものをとにかく取り出す努力をしてみた、という程度のものだと思ってください。
1つだけ言えるのは、駒形克己さんお勧めです。ぜひ本屋などで実物をご覧ください。