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それでも君たちはやるのか?

学生さん達の前でお話する機会をいただきました。

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人気事務所はこの時期とても大変です。

お隣の、鮎川透氏率いる環・設計工房は、夏になると様々な業界団体を通じて建築学生さんがワラワラと研修にやってきます。時期をずらして毎回5~6人、シーズン中合計15人くらいの学生さんを受け入れます。

今日、2組目の研修生に外部講師としてレクチャーする機会をいただきました。


毎回、一発目に見せるスライドがこれ。
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ギリシア建築のオーダー(簡単に言うと柱:詳しくはココ参照)です。これはコリント式。アーカンサスの葉がモチーフになっています。

なぜ植物がモチーフになるのか。

古代ギリシア人にとって、自然は「神」として崇高な存在でした。しかし、「建築」という行為によってその神を殺戮するというジレンマに陥ったのです。その贖罪として、建築物に植物をあしらうようになったのです。
(ととある本に書いてありました。学術的にこの話が立証されているワケではないと思いますが)

この話はとても印象に残りました。そして、建築を志す学生さんに建築という行為の本質を知ってもらうのに適したものだと思うのです。

建築という行為は、自然を含む周辺環境を良かれ悪しかれ「変える」ことにつながります。

ギリシア人が選択した、「それでも建てる」ことは脈々と続き、もはや逃げられない世の中。

破壊への贖罪の気持ちを抱きつつ、殺戮する植物をあしらうというやり方以外の方法を模索し続けなければいけない現代。

破壊と創造というジレンマと戦いつつ、それでも造ってゆくという強い意志を持ち続けられるのか。

そこで、学生さんに先輩面してちょっぴり意地悪にこう問いかけるようにしています。

「それでも本当に建築やるの?」

そしてこの問いかけは、

「俺は、やるよ。」という改めての意思表明だったりするのです。

頑張れ!学生諸君!

そして、お前モナ!自分!

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