イノウエ印の建売り住宅
建売り住宅のデザインをさせていただきました。
そこに住むクライアントが不在の状況で進める家造り、というのはとても新鮮なものでした。
「売る」という概念がそこにあるために、僕らも少し通常の考え方を変える必要がありました。
紆余曲折ありましたが、無事に確認申請も下りて、広告・販売を開始することができるようになりました。
今月着工します。
タイトルのように、イノウエ印の建売り住宅・・・とは実は言いすぎでして、事業者であり施工者でもある穴井工務店の若き社長、穴井さんのディレクションがかなり大きく影響した設計になっています。時には酒を酌み交わし、語り合い、喧嘩をしながらの設計プロセスは楽しく新鮮なものでした。
↓穴井社長後ろ姿。心労で髪が薄く・・・はなっていないようで一安心。
「建築家がデザインする家は売れない。」
これは穴井社長の持論ですが、事業者としてリスクを抱えつつあえてそこにチャレンジするのは、やはり我々が創る物の価値を認めてくださっていることに違いありません。
実は建売り住宅に関わることには、我々側にも多少のリスクがあります。
「建築家の仕事ではない」
「住宅は商品ではない」
「デザインの下請けだ」
「デザインの切り売りだ」
などなど、尊敬する諸先輩方からお叱りを受けることもあります。
しかし、ただ売れればいいというわけではなく、良い住環境を作ることが根底にある方達とであれば、建売りだろうがなんだろうが、僕はどんどん関わって行きたいと思います。
「日本の住環境の底上げ」
これが僕の社会的ミッションの一つだと思っています。
ってカッコつけすぎ?